【奥大井湖上駅】湖に浮かぶ秘境駅!? 「レインボーブリッジ」を歩いて渡る絶景鉄道旅(静岡県)

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「こんな場所に駅を作るなんて、正気か?」

初めてその写真を見た時、合成写真か何かだと思いました。
エメラルドグリーンの湖のど真ん中。
半島のように突き出た小さな陸地の上に、ポツンと佇む無人駅。
そこへ至るアプローチは、湖の上を走る赤い鉄橋のみ。

静岡県、大井川鐵道井川線にある「奥大井湖上駅(おくおおいこじょうえき)」

「クールジャパンアワード2019」を受賞し、外国人観光客からも「日本の不思議な絶景」として熱い視線を浴びているこの秘境駅。
実際に行ってみると、写真で見る以上の衝撃と感動がありました。

今回は、この「湖上の駅」への行き方や、最高の撮影ポイントである展望台へのルートなど、現地取材に基づいた徹底レポートをお届けします!

なぜこんな場所に駅が?

奥大井湖上駅があるのは、長島ダムの建設によってできた人造湖「接岨湖(せっそこ)」の中です。
もともと走っていた線路がダム建設で湖底に沈むことになり、新しく高い位置に線路を引き直した結果、偶然にも(必然的に?)半島状に残された尾根の上に駅が作られることになったのだとか。

つまり、ダムが生んだ奇跡の産物なんですね。

湖にかかる赤い鉄橋は「奥大井レインボーブリッジ」。
東京のお台場にある同名の橋よりも先に命名されたそうですよ(笑)。

現地レポート! 絶景展望台を目指す

この駅を楽しむ方法は大きく分けて2つあります。

  1. トロッコ列車に乗って駅に行く
  2. 車で近くまで行って、歩いて駅(&展望台)に行く

今回は、自由に動き回れる「2. 車&徒歩」ルートを選択しました。
目指すは、駅を見下ろせる対岸の展望台です。

駐車場から展望台へ

ナビに「奥大井湖上駅駐車場」とセットして向かいます。
山道を走り抜け、小さなトンネル(不動トンネル)を抜けたすぐ脇に数台分の駐車スペースがありました(無料)。

ここから遊歩道(というか登山道)を登っていきます。
「徒歩15分」という看板がありましたが、結構な急勾配の階段です。
息を切らしながら登ること数分、視界がパッと開けました。

「うおおおおおーーー!!」

思わず叫びました。
目の前に、あの写真で見た景色が広がっていたのです。

深い緑色の水をたたえた湖。
V字に切れ込んだ警告。
その中心に浮かぶ、陸の孤島のような駅。
そして、そこへ伸びる鮮やかな赤い鉄橋のライン。

完璧な構図です。
誰が撮ってもポスターになるレベル。
湖面の色は「チンダル現象」によって、天気や光の加減で青や緑に変化するそうですが、この日は少し乳白色がかった不思議なエメラルドグリーンでした。
それがまた神秘的で、現実感を喪失させます。

レインボーブリッジを歩く空中散歩

展望台で絶景を堪能したら、今度は実際にあの駅まで歩いて行ってみましょう。
展望台から階段をさらに下っていくと、鉄橋の袂(たもと)に出ます。

実はこの鉄橋、線路の横に歩行者用の通路があるんです。
高さ約70メートル。
下を見ると、湖面がはるか彼方に。
高所恐怖症の人は足がすくむかもしれませんが、鉄柵もしっかりしているので安心感はあります。

湖の上を歩く空中散歩。
風が気持ちいい!
時折、ガタンゴトンと音がして、本物のトロッコ列車が横を通過していきます。
乗客の皆さんが手を振ってくれました。こういう一期一会の交流も旅の醍醐味ですよね。

駅は「恋人たちの聖地」?

橋を渡りきると、そこが奥大井湖上駅のホームです。
無人駅ですが、綺麗に整備されています。

面白いのが、この駅の愛称。
「奥大井恋錠駅(おくおおいこじょうえき)」とも呼ばれているんです。
「湖上」と「恋錠」をかけたダジャレですね(笑)。

ホームには「Happy Happy Bell」という鐘があり、これを鳴らすと幸せになれるとか。
さらに、フェンスにはたくさんの南京錠(恋錠)がかけられていました。
こんな秘境で愛を誓い合えば、吊り橋効果も相まって、絶対に別れない最強のカップルになれそうです。

あわせて行きたい!「夢の吊り橋」

奥大井まで来たら、絶対にセットで訪れてほしいのが「寸又峡(すまたきょう) 夢の吊り橋」です。
車で約30~40分の距離です。

「死ぬまでに渡りたい世界の徒歩吊り橋10選」にも選ばれたこの橋は、ミルキーブルーの湖にかかる長さ90メートルの吊り橋。
橋の真ん中で恋の願い事をすると叶うと言われています。
(静岡の山奥、恋愛パワースポット多すぎ問題)

ただし、ゴールデンウィークや紅葉シーズンは、橋を渡るのに2時間待ち(!)なんてこともある超人気スポットなので、早朝アタックがおすすめです。

まとめ:静岡が誇る「奇跡の駅」

アクセスの悪さは否めません。
静岡県とは言えかなり山奥ですし、山道の運転も必要です。

でも、その苦労をしてでも見る価値がある絶景がここにはありました。
ダム湖、鉄橋、無人駅。
人工物が自然の中に溶け込み、奇跡的なバランスで成り立っている風景。
鉄道ファンでなくても、間違いなく感動できるスポットです。

次の週末は、日常を忘れて「湖上の秘境駅」へ旅に出かけてみませんか?
きっと、心に残る一枚が撮れるはずです。